児童心理学的に見ると色の無い絵は良く無いですか?

 



    ジャンボが年中さんになって、2学期に入ってからの事です。幼稚園の担任から声を掛けられまして、何やらジャンボの事で心配があるようでしたので、お話を伺いました。

    先生が言うには、ジャンボが最近描いている絵には、色が無いと言います。どう言う事かと聞きますと、幼稚園での勉強の多くは絵を描く事になっていますが、ジャンボだけ、最近は色を塗っていないそうです。

    色を塗っていないと、何が心配なんでしょうか。管理人自身も絵を描く時は、気分によって色を塗ったり塗らなかったりするものですが、先生の言いたい事がピンと来ませんでした。

    そして、何もなければいいですが、最近、お家に何かありましたでしょうか、ジャンボに何か気持ちに大きな変化を伴う事がありましたでしょうか、と聞かれました。いいや、我が家は至って普通に過ごしておりますが、先生が言うには、こう言った変化は気持ち的に萎んでいる子供が多く、いじめられているか、強い叱りを受けた事によるものもあるそうです。

    なるほど~、絵による子供心理学でしょう、先生になるには、このような勉強をして来られたと思います。しかし、いじめでも、叱りでもないと思います。管理人もはっきりはわかりませんので、暫く観察して見る事にしました。

    お話を聞いた日の帰り、試しに「ぬりえランド」さんから数枚簡単な絵を拝借して、塗り絵をやってみようかとジャンボに持ちかけました。「えっ、なんで、自分が好きなように描きたい」と言ったジャンボ、そうだろうな~とは思いましたが、「ママが見たいからやってみて」と言うと、とても素直に塗ってくれました。

    最初のカメさんは甲羅部分しか塗ってないが、「はい」と渡され、「次は?」とヤギの絵を塗り始め、何で目が緑かと聞けば、「先のかめさんで出したから」と言いました。なんと、塗り絵を流れ作業のように扱っている上、色鉛筆を出す事すら面倒で、早く終わらせたいようでした。次のなすの絵は、もうものの数分も経たずに渡され、まぁ適当に塗ったな!って感じでしたw

    「もういいよ」と言うと、自分の好きなように、裏紙に色々描き始めました、しかも真剣な目をして、超集中力がありました。一見何を描いているか全くわからないですが、ジャンボを見ていると、自分の中では良くわかっていて、描き方には順番があり、「何の絵?」と聞くと、「バトル」と返って来ました。

    ここで、管理人はもう殆ど理解してしまいましたよ。そう言えば、この時期、ジャンボの絵日記も殆ど鉛筆画だけでした。殆ど色を塗っていません。そして描いた絵は殆どがバトルゲーム風でした。それは半年前にスマホゲームの「アングリーバード」と大きく関わっていました。

    スマホゲームは、大人にだって、衝撃的なアプリでしたので、5歳の子供にも当然、全く新しい影響を与えてしまったものでしょう。ジャンボはすごいゲームアプリに出会い、幼稚園の絵画は流れ作業風に思ったのかも知れません。

    バトルゲーム風の絵をすらすら描いているジャンボには、決して色がない訳ではない筈です。これは何?どうやって戦ってるの?そこは火を噴いたのか、横で細かく見ながら聞くと、ちゃんと答えてくれています。描きたい風景がジャンボの頭の中で、スライドショーの様に浮かんでは消え、色を塗っている暇もないほど描くのでせいっぱいでしょう。

    あれから数日経った今日は、ジャンボに「もう一回塗りえして見てくれる?」と聞くと、下記の様な塗りえが出来ました。




    普通の5歳児じゃないですか?その時の気分によって、塗り方のムラはありますが、明るい色彩ですし、ジャンボはごく普通の精神状態で、好奇心たっぷりと成長しています。先生に相談された時点から、実は何も心配していませんでした。3月にアップした「年少さんのジャンボが幼稚園で1年間創作した作品集♪」では、いきいきとしたカラフルな絵が描けていたのです。

    児童心理学は習っていないので知りませんが、塗り絵でわかる事は、ほんの一部の事であり、問題があるかどうかは、別の角度からも推察する事が必要です。とは言え、日頃から細かく見ていてくれる先生には、感謝の気持ちが一杯です。ジャンボはコミュニケーション力が無いので、きっとそこが先生を心配させてしまった原因ですね。

    先生、これからも、どうぞジャンボを宜しくお願いします。